見仏録:根岸の里

鶯谷駅からいわゆる「下谷七福神」の寺社巡りをしてきた。

1,法昌寺
歌人の福島泰樹上人が住職をされている寺である。

法昌寺
写真左から露仏・聖観音菩薩立像(前田孝子供養塔)
露仏・地蔵菩薩立像(たこ地蔵)
露仏・中井英夫供養五輪塔「虚無への供物」

露仏・聖観音菩薩立像(前田孝子供養塔)は、新宿ゴールデン街の文壇バーの名物ママの
供養塔。背中には「ガン封じ」的な文言が書かれていた。この方、癌でなくなったんでしょうか?
参拝した時にはなかなか綺麗な顔をしている観音様だなあと思った。

露仏・地蔵菩薩立像(たこ地蔵)は、タレントでボクサーだったたこ八郎氏の供養仏。
この寺の泰樹上人の張り紙によると、たこ八郎氏の生き方は清貧で、
宮沢賢治の「雨ニモマケズ」のようだったという。
法華経的な生き方を体現したということでお祀りしているようだ。風貌は彼の生前を写したものだが、
仏像は昭和風の男前になっているようである。

露仏・中井英夫供養五輪塔「虚無への供物」
これが一番驚いた。ミステリ三大奇書でないですか!何故ここにあるんだ!
形は法隆寺の百万塔に似ていますね。

この他、
毘沙門堂・石造毘沙門天立像
観音堂・救世観世音菩薩立像
露仏・石造浄行菩薩立像
露仏・日蓮大聖人立像
がある。

いや、思いもかけず名仏のラッシュ。驚きましたね。
昭和期のサブカル関係者が作ったいい仏がてんこ盛りだった。

・毘沙門堂・石造毘沙門天立像
観音堂・救世観世音菩薩立像
露仏・石造浄行菩薩立像

これらは昔からあるもののようだ。石造毘沙門天立像は下谷七福神の一体。
なかなかイケメンではないですか!石仏でこんだけ造形がいいのもなかなか無いですよ。
しかし、下谷七福神 毘沙門天 天空仙人の神社仏閣めぐりというサイトには、
全然別の毘沙門天立像があるのだった。お正月だけ別の仏像を出すのでしょうか?

救世観世音菩薩立像は法隆寺の写しのようだが、戦前の上海で作ったものらしい。
うーん、北魏様式。あまり親しみを感じるかというと、それよりは威光に打たれるという
感じのほうが強いようだ。

石造浄行菩薩立像は江戸かなあ?素朴な造形。

露仏・日蓮大聖人立像は酸性雨で汚れてしまっておりせっかくの美仏が容貌を損ねていた。
痛々しい美男である。なんとかならないのだろうか?

福島泰樹上人の友人の立松和平氏(作家)が、法隆寺で晩年寺男をしていたせいか、
どうも法隆寺の写し仏が意外とあるようだ。いやーこんな下町にすごいのがある。

2,英信寺・三面大黒天立像
あいにく法要中で御朱印はいただけず。
三面大黒天はなかなか立派であった。思っていたよりデカイですね。
浅草寺の大黒天像より、風格があると思う(浅草寺のあれはいかにも新造でガッカリする)。
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ウィキペディアに書くとなぜか消される仏像たち

いや、なんか変な話なんですけどね。
ウィキペディアの仏像関係の項目に以下の仏像のことを書くと、消されるんですよ。
なぜかウィキペディアは地方公共団体の指定する文化財を異常に嫌っていて、例えば五大明王の項目に以下の仏像を書くとですね、「文化財、中立的観点に基づき、県・区指定物件を除き(中略)ました」 とか言い出して、問答無用で消してしまうんですよ。これ、仏像の本や東京国立博物館などでの展示もある有名仏像なんですがねぇ。文化財、中立的観点って、なんなんやろか…国のお墨付きの有無だけでしょ…

成田山新勝寺・深川不動堂 五大明王像 江東区指定文化財
山梨県笛吹市 桑戸不動堂 五大明王像 山梨県指定文化財

五大明王(山梨)
↑消されてしまう桑戸の五大明王(http://www.fuefuki-kanko.jp/detail/index_288.htmlよりキャプチャー)


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↑深川不動堂の像はこの本に詳しく解説されています。
なんですかねえ、この「ああー! この高菜は味のアクセント程度にひとつまみだけでいいんですよー!!」
「あんた! こんなに高菜を入れてどうするつもりですか! スープの味が変わっちゃうじゃないか!」
「何してんですか!あんた!ここにカメラとケータイ禁止って書いてあるでしょ!も、も、もういいからお帰り下さい!!」
みたいな感じは。ウィキペディアはいつからおかしなラーメン屋になったんでしょうか?

地方公共団体が指定した文化財の仏像は、文部科学大臣様がご指定なさる有り難い国宝や国指定重要文化財に比べればカスであると。ゴミであると。ウィキペディアさんは仰りたいんですね、多分。文部科学省認定ってそんなにエライのかなあ。江戸しぐさを江戸時代からちゃんと伝わったものだと言い出して、道徳の教科書に載せた連中ですぜ?!

文化庁の文化財鑑定についても、新潮社『国宝』とかを読むと「一部の声の大きな委員の主張のゴリ押しが通って指定が変更される」みたいなケースが過去にあったみたいですし、文化庁の技官が住職の居ない寺に無理やり入って仏像の修理と称して、仏像の首を切っちゃった事件もあったわけで、文化庁に無謬性を求めるのはちょっと問題だと思うよ。


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まあなんだな、最近のウィキペディアって暇な人がある項目に張り付いてオレ理論を延々と開陳し続けても、誰ももう止めない。すると暇な人は増長してバンバン珍説を書きまくる。お陰で訳の分からない珍理論が長きにわたって幅を利かす。そんな場所になってしまっている。昔は自浄作用が多少はあったんですが、人が減ったせいかもう自浄作用は無きに等しい状況で、「井戸端」という皆んなの修正掲示板も全然機能してないんですよ。

信用度がどんどん落ちていくんじゃないですかねえ…このままだと…

テーマ:まぢかよ!? - ジャンル:ニュース

西新井大師総持寺・阿弥陀三尊立像など

最近、仏像にハマっており、参拝した仏像のことをメモしておこうと思う。

西新井大師総持寺・本堂内阿弥陀如来三尊像
【制作年代】明治初年?
本堂の中で自由に拝観でき写真撮影も特に禁止などはなく自由であった。
元々は寺内のさざえ堂の中にあったものであるといい、なかなか凛々しい像だが制作年代は新しい。

他にも、不動三尊像が不動堂の中と本堂の裏、
石仏の阿弥陀如来坐像と地蔵菩薩立像がそれぞれあるはずだが、
ちょっと見逃してしまったのでこれは再訪するしかないようだ。

この日は寺社コンとかで、人がたくさんいてその人達と世間話をしているうちに
見逃してしまったのである。

西新井大師は国宝の蔵王権現像など、かなりの文化財を持っているのだが、東京国立博物館に
寄託している為に寺では見ることが出来ない。レプリカかポスターでもあればいいのにね。
プロフィール

松平俊介

Author:松平俊介
松平俊介(まつだいら・しゅんすけ)
雑誌ライターやwebディレクターをしております。webデザインからwebマーケティング、ライターまで何でもやっております。これまでに色々なプロモーションを手がけて参りました。過去には週刊SPA!等に関わっておりましたが、現在は「連載JP」(東京産業新聞社)や、neverまとめ(NHNジャパン)を中心に執筆しております。
趣味は街歩きと歴史研究です。

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