【書評】歴史読本『徳川15代将軍職継承の謎』

歴史読本2013年1月号『徳川15代将軍職継承の謎』を図書館で借りてきて読んだ。
以下、目次を元に興味深い記事の抜き書きと感想。

『歴史読本』2013年1月号目次

◎グラビア
〈誌上試写室〉『大奥~永遠~【右衛門佐・綱吉篇】』
ちょうどこの頃やっていた大奥もの映画のグラビア。例の男女逆転のやつなので、綱吉は菅野美穂(!!)が演じている。美人だなー。特集記事と無理やり脳内でシンクロさせると、綱吉正室の鷹司信子が菅野美穂(!!)になるのだが、それでもいいのか。鷹司信子って、綱吉を膝枕中にぶっ刺して殺しちゃったという噂で有名な人やぞ。

◎特集ワイド 徳川15代将軍職継承の謎
初代家康から2代秀忠へ………小宮山敏和(国立公文書館)
数多い優秀な息子たちのなかで、なぜ3男秀忠が選ばれたのか?

最近、江戸初期研究で結構活発に論考を出しておられる小宮山敏和氏の論考。
『徳川実記』の、「関ヶ原の戦いの直後、家康が重臣たちに後継者を相談した」という逸話についての考察で、
「そもそもこの話自体が後世のネタじゃね?」と小宮山氏は結論づけている。『徳川実記』の逸話の元ネタが安積澹泊(水戸黄門の格さんのモデル)の書物だというからかなり後に出来た話なんだよなー。

個人的には、『徳川実記』のこの逸話にはすごく違和感があるので、小宮山氏に同感。なんで本多正信が結城秀康を後継者として推しているんだろうと昔から変な気がしていた。大久保忠隣が秀忠推しだった割に大久保家は改易されているし、変すぎだよね。

2代秀忠から3代家光へ………福田千鶴        
家光は江から生まれてはいない――兄弟骨肉の争いの謎


中公新書『江の生涯』で、徳川家光はお江の息子ではない!という新説を唱えて注目された福田氏の論考。内容は
『江の生涯』の要約って感じかな。まあ、秀忠が側室がゼロだったという通説があまりにも変すぎるので、まあ、詳しく見ていけばこうなるよなあ。

俺的には、福田センセが『週刊朝日』のインタビューで話していた「お江は吉永小百合に似ていると思う」という発言のほうが気になるが(そっちかい)。


7代家継から8代吉宗へ………白根孝胤
なぜ吉宗は、御三家同士による熾烈な後継争いを制することができたのか?


結論から言えば、尾張藩が馬鹿すぎた。徳川吉宗が根回しにより家継死亡直後に威風堂々と登城してきたのに対し、尾張藩は家老の不手際で遅刻した上、藩主と家老が直後にケンカ、家老が奇声を発して退出する始末だったらしいぞ。江戸庶民がものすごい勢いでプギャーして落首で飛び交ったという。


この時の尾張家に対する江戸庶民の反応は厳しく、附家老の成瀬正幸や竹腰正武に対して

「世の尾張 いかに成瀬と思いしに はやとりあえず きいの城入り」
「成瀬なく 竹の腰抜け 壱岐もなし 赤味噌つけて 隼人でんがく」
といった落首が飛び交い、二人の力不足で将軍の座を逃したことが批判の対象となった。


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松平俊介

Author:松平俊介
松平俊介(まつだいら・しゅんすけ)
雑誌ライターやwebディレクターをしております。webデザインからwebマーケティング、ライターまで何でもやっております。これまでに色々なプロモーションを手がけて参りました。過去には週刊SPA!等に関わっておりましたが、現在は「連載JP」(東京産業新聞社)や、neverまとめ(NHNジャパン)を中心に執筆しております。
趣味は街歩きと歴史研究です。

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